2023.04.28

新築と中古の家のメリット・デメリットと選び方

家を購入するときに悩ましいのが、新築と中古どっちを選ぶべきかという問題です。日本では新築の家を選ぶ方が多い傾向が続いていましたが、近年はリフォームやリノベーションの普及によって中古の家に魅力を感じる方も増えています。今回は家の購入を考えている方に向けて、新築と中古の家のメリット・デメリットと選び方を解説します。

新築のメリット・デメリット

新築のメリット・デメリット

新築の家は、以下のメリットが期待できます。

  • 最新の設備・性能の家に住める
  • 修繕費用が安い
  • 税制優遇が充実している

一方で、以下のデメリットに注意しなければなりません。

  • 価格が高い
  • 未完成物件の購入はリスクが伴う
  • 希望エリアで見つかるとは限らない

次の項目からは、新築の家のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

新築のメリット①最新の設備・性能の家に住める

最新の設備・性能に囲まれて生活できるのは、新築の家ならではのメリットといえます。最新の設備・性能が揃っていれば、家事の負担が軽くなったり快適性が高まったりするでしょう。

住宅の設備や性能は年々進化しています。たとえばビルトイン食洗器やタンクレストイレは、家事を楽にしてくれる最新設備です。新築の家は断熱性や気密性にも優れています。外気の影響を受けにくいため、1年中快適に過ごせるでしょう。省エネ性能が高く水光熱費を節約できるのも、嬉しいポイントです。

新築のメリット②修繕費用が安い

新築の家は修繕費を安く抑えられる点もメリットです。だれも使用していないピカピカの状態で引き渡されるため、故障や不具合を起こすことは少ないでしょう。

住宅設備の耐用年数は、だいたい10?20年です。新築の家を購入して間もない時期は、あまり修繕費用がかかりません。築10年を経過した頃から、徐々に修繕費用が増えていきます。

新築のメリット③税制優遇が充実している

新築の家のメリットとして、税制優遇が充実している点も挙げられます。優遇を受けられる税金は、固定資産税や所得税などです。中古の家にも税制優遇措置はありますが、新築の家のほうが充実しています。

たとえば固定資産税には「新築住宅に係る税額の減額措置」があり、新築戸建て住宅は3年間の固定資産税が2分の1に減額されます。「住宅ローン減税」は所得税の税制優遇措置で、新築住宅の場合は最大13年間、年末のローン残高の0.7%が所得税から控除される制度です。

新築のデメリット①価格が高い

新築の家は中古の家に比べて価格が高いのがデメリットです。新築の家はモデルルームや広告の費用が価格に上乗せされているため、価格が高くなる傾向があります。新築の家と中古の家の価格差は10?20%程度です。

さらに不動産価格の高騰によって、新築を購入するハードルが上がっています。東日本不動産流通機構の「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」によると、新築戸建て住宅の成約物件価格は2年連続で上昇しています。実際のところ「新築は価格が高すぎて手が出ない」という方も多いのではないでしょうか。

新築のデメリット②未完成物件の購入はリスクが伴う

新築には完成済み物件と未完成物件があります。未完成物件を購入する場合はリスクが伴うため注意が必要です。

未完成物件は契約段階ではまだ工事中のため、実物を見ることができません。竣工後に実物を見たらイメージと違い、後悔してしまう可能性があります。

新築のデメリット③希望エリアで見つかるとは限らない

新築の家は流通量が少なく、選択肢が限られているデメリットもあります。需要が高いエリアはすでに多くの建物が建っているため、新築の家を建てられる土地が少ないです。希望のエリア内で探しても、新築の家がまったく販売されていない場合もあります。

家探しに時間をかけられない方は、少ない選択肢のなかから決めなければなりません。選択肢を広げるためには、希望のエリアを広げたり希望条件を減らしたり、ある程度妥協することが必要になってきます。

中古のメリット・デメリット

中古のメリット・デメリット

中古の家が持つメリットは、以下の通りです。

  • 価格が安い
  • 実物を見て買える
  • 希望エリアで見つけやすい

ただし、以下のデメリットも理解してから購入しましょう。

  • 修繕費用が高い
  • 住宅ローンを組めない可能性がある
  • 仲介手数料がかかる

次の項目からは、中古の家のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

中古のメリット①価格が安い

中古の家のメリットは、新築の家より安い価格で買えることです。新築の家のようにモデルルームやパンフレットが不要のため、価格を割安に設定できます。

家の購入で浮いたお金は、リフォームやリノベーションの費用に充てられます。自分のライフスタイルや価値観に合った、快適な空間を作ることができるでしょう。

中古のメリット②実物を見て買える

実物をしっかり見てから買える点もメリットです。内覧時に家の日当たりや風通し、眺望などを自分の目で確認できます。廊下幅や天井高など図面だけではわかりにくい部分も、現地に行くとわかることが多いです。

外装や内装を見れば、今までの維持管理状況もわかります。近隣住民との関係など、実際に住んでみないとわからない声を聞ける点もポイントです。

中古のメリット③希望エリアで見つかりやすい

中古の家はストックが多いため、選択肢が豊富です。希望エリアを絞り込んだとしても、物件を見つけやすい点がメリットになります。人気の高い駅近物件も、中古の家であれば見つかる可能性があります。

立地の良さを重視したい方や希望エリアが限られている方は、中古の家のメリットを感じやすいでしょう。

中古のデメリット①修繕費用が高い

中古の家は修繕費用が高くなる点がデメリットです。築年数が経過するにつれて、建物や設備は古くなります。故障や不具合を起こすリスクが高まるため、修繕費用を準備しておかなければなりません。

木造一戸建て住宅の修繕費用は、新築から30年間で400?800万円程度かかるといわれています。とくに外壁塗装や水回り設備の交換は、高額になりやすいです。中古の家を買う場合は、ランニングコストとして修繕費用がかかることを見込んでおきましょう。

中古のデメリット②住宅ローンを組めない可能性がある

築古の家は住宅ローンを組めない可能性があります。住宅ローンは購入する家を担保にして融資を受けられる仕組みです。もし金融機関から「家の担保価値がない」と判断されれば、融資を断られたり融資金額を減額されたりする可能性があります。

たとえば昭和56(1981)年5月31日までの建築確認で適用されていた旧耐震基準の家は、住宅ローンの審査に通りにくいです。現行の建築基準法に適合していないため、担保価値が低くなる傾向があります。

中古のデメリット③仲介手数料がかかる

不動産仲介業者を通して中古の家を買うと、仲介手数料がかかります。仲介手数料は売買契約が成立した際に、不動産仲介業者に支払う成功報酬です。

宅地建物取引業法では仲介手数料の上限額が定められています。上限額の計算式は「物件価格×3%+ 6万円+消費税」です。

新築と中古どっちが良い?

新築と中古どっちが良い?

新築と中古どっちが良いかは、人によって異なります。次の項目からは、新築が向いている人と中古が向いている人の特徴を解説します。

新築が向いている人

ずっと住むことを想定している方は、新築の家が向いています。新築の家は耐久性に優れているため、長持ちしやすいです。買ってすぐの時期は税制優遇が手厚く、修繕費用がかからないため、ランニングコストも抑えられるでしょう。

中古が向いている人

購入価格を安く抑えたい方や将来売却を考えている方は、中古の家がおすすめです。中古の家のほうが価格が安くて条件の良い物件を見つけやすいでしょう。資産価値の下落幅が少ないため、売却しやすい点もポイントです。

まとめ

まとめ

新築と中古の家はそれぞれメリット・デメリットがあります。家の購入における優先事項を考えたうえで選ぶことが大切です。

どっちか決められない場合は新築と中古にこだわらず、家を探してみるのも手です。

長町住宅展示場「緑と風のガーデン」はザ・モール仙台長町パート2(宮城県仙台市太白区)隣にある総合住宅展示場です。12棟のモデルハウスを展示しており、新築注文住宅はもちろん、建替や二世帯住宅・賃貸併用住宅などもお気軽にご相談ください。また住まいづくりに関するイベントやサステナブルなマルシェも開催しています。

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※この記事は2023年4月現在の情報を基に作成しています。今後変更されることもありますので、ご留意ください。

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