2023.04.28
家を購入する前に知っておきたい土地の種類と選び方
今回はこれから家の購入を考えている方に向けて、家を購入する前に知っておきたい土地の種類と選び方について解説します。
家を建てる土地の種類
土地の種類によって、建てられる家に制限がかかります。家を建てる際、以下の土地の種類を知っておくと自分に合った土地を探しやすいです。
- 地目
- 用途地域
- 防火地域・準耐火地域
- 建ぺい率・容積率
次の項目からは、家を建てる土地の種類について詳しく解説します。
土地の種類①地目
地目とは不動産登記法によって区分・認定された土地の用途を表す種類です。地目は登記簿に記載されており、家を建てられる土地なのかどうかが判断できます。全23種類の地目のうち、家を建てられるのは以下の6種類です。
宅地 | 建物の敷地及びその維持もしくは効用を果たすために必要な土地 |
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田 | 農耕地で用水を利用して耕作する土地 |
畑 | 農耕地で用水を利用しないで耕作する土地 |
山林 | 耕作の方法によらないで竹木の生育する土地 |
原野 | 耕作の方法によらないで雑草、かん木類の生育する土地 |
雑種地 | いずれにも該当しない土地 |
宅地、山林、原野、雑種地の4種類は、基本的に家を建てられます。宅地以外の地目の場合、家を建てた後に地目変更登記をおこないます。一方で田・畑の地目は農地法の制限がかかるため、宅地に転用する「農地転用」という手続きが必要です。
土地の種類②用途地域
用途地域とは都市計画法によって定められた土地の種類で、計画的な市街地を形成することを目的にしています。家を建てる土地の住環境を知りたいときは、用途地域が手がかりになる可能性があります。
用途地域は全13種類あり、工業専用地域以外は住宅を建てられます。
第一種低層住居専用地域 | 低層住宅のための地域で、小規模なお店・事務所兼住宅、小中学校などが建てられる |
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第二種低層住居専用地域 | 主に低層住宅のための地域で、小中学校・150㎡までの店舗などが建てられる |
第一種中高層住居専用地域 | 中高層住宅のための地域で、病院・大学・500㎡までの店舗などが建てられる |
第二種中高層住居専用地域 | 主に中高層住宅のための地域で、病院・大学・1,500㎡までの店舗・事務所などが建てられる |
第一種住居地域 | 住居の環境を守るための地域で、3,000㎡までの店舗・事務所・ホテルなどが建てられる |
第二種住居地域 | 主に住居の環境を守るための地域で、店舗・事務所・ホテル・カラオケボックスなどが建てられる |
準住居地域 | 道路沿いで自動車関連施設と調和した住居の環境を守るための地域で車庫・倉庫・自動車修理工場などが建てられる |
田園住居地域 | 農業と調和した低層住宅の環境を守るための地域で、農産物の直売所などが建てられる |
近隣商業地域 | まわりの住民が日用品の買い物などをするための地域で、店舗や小規模の工場などが建てられる |
商業地域 | 銀行・映画館・飲食店・百貨店が集まる地域で、風俗施設や小規模の工場なども建てられる |
準工業地域 | 主に軽工業の工場・サービス施設が立地する地域で、危険性や環境悪化が大きい工場以外はほとんどの工場が建てられる |
工業地域 | どんな工場でも建てられる地域で、住宅・店舗は建てられるが、ホテル・映画館・病院などは建てられない |
工業専用地域 | 工場のための地域で、住宅は建てられない |
希望する住環境によって、最適な用途地域は異なります。たとえば静かな環境で暮らしたい方は住居系の用途地域、利便性を追求したい方は商業系の用途地域がおすすめです。
土地の種類③防火地域・準防火地域
防火地域・準防火地域とは、市街地における火災の延焼被害を防ぐために、建物の構造を規制する地域です。全ての土地で指定されているわけではなく、駅前や建物の密集地などで指定されています。
防火地域 | 駅前など多くの人が集まる地域や災害拠点の周辺地域、緊急車両が通る道路の沿線など |
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準防火地域 | 駅前の周辺で住宅が分布している地域など |
防火地域・準防火地域では規模に応じて家を耐火建築物や準耐火建築物にすることが必要です。耐火建築物は鉄筋コンクリートや耐火被覆した鉄骨造、準耐火建築物は耐火被覆した木造住宅など、一定の基準に適合していなければなりません。工事の工程やコストなどに大きな影響をおよぼす可能性があります。
土地の種類④建ぺい率・容積率
建ぺい率・容積率は建てる家の大きさを決める重要な要素です。
建ぺい率 | 建ぺい率(%)=建築面積÷土地の敷地面積×100 |
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容積率 | 容積率(%)=延べ床面積÷土地の敷地面積×100 |
土地の敷地面積は同じでも、建ぺい率と容積率が違えば建てられる家の大きさが変わります。一部の市町村ではホームページで都市計画図を公開しているため、簡単に建ぺい率と容積率を調べられます。市町村の都市計画課窓口に行って直接確認するのも手です。
家を建てる土地の選び方
家を建てる土地の選び方には、4つのポイントがあります。
- 街の雰囲気
- 土地相場
- 通勤・通学利便性
- 生活利便性
次の項目から4つのポイントについて、詳しく解説します。
ポイント①街の雰囲気
土地を選ぶ際は、実際に現地に行って街の雰囲気を体感することが大切です。インターネットや物件情報だけでは気付けなかった魅力や弱点を発見できるでしょう。
希望する街の周辺で開発計画がある場合は、事前に調べておくのがおすすめです。再開発や土地区画整理事業の予定がある土地は、街の雰囲気が大きく変わる可能性があります。
ポイント②土地相場
「住みたいエリアの土地相場が予算に収まっているか」という視点は、土地を選ぶ際とても重要です。土地相場はエリアごとに異なり、自分で調べることができます。
土地相場を調べる方法は以下の4種類です。
公示地価 | 全国2万6000地点の標準値における価額で国土交通省土地鑑定委員会が公表している |
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相続税路線価 | 道路に面する宅地の価額で国税庁が設定している 相続税路線価÷80%が土地相場の目安になる |
固定資産税評価額 | 固定資産税の課税基準となる価額で市町村が設定している 固定資産税評価額÷70%が土地相場の目安になる |
実勢価格 | 実際に取引された土地の価額で国土交通省が公表している |
ポイント③通勤・通学利便性
通勤・通学の利便性は、土地選びでぜひチェックしておきたいポイントです。最寄り駅までの徒歩分数や電車での所要時間は必ず調べておきましょう。ラッシュアワーの混み具合や時刻表なども確認したほうが良いです。
ポイント④生活利便性
スーパーマーケットやコンビニが近くにある立地は生活利便性が向上します。駅と自宅の間に店舗があると、帰宅途中にお買い物ができて効率的です。店舗に足を運び、品揃えや価格などもチェックしておきましょう。
家を建てる土地の探し方
家を建てる土地の探し方は、主に以下の3つです。
- 自分で探す
- 不動産会社と探す
- ハウスメーカーと探す
次の項目からは土地の探し方について、詳しく解説します。
探し方①自分で探す
住みたいエリアに足を運び、自分の力で探す方法です。売り物件の看板を見つけたら売主に直接問い合わせます。街の雰囲気や通勤・通学利便性、生活利便性を確認しながら、土地を探せるのがメリットです。
ただし自分で探すのは時間がかかるため、とことん体力勝負です。そもそも売却中の土地が見つからない可能性もあり、自分の力だけで探すのには限界があります。
探し方②不動産会社と探す
不動産会社に依頼して土地を探す方法もあります。幅広い情報ネットワークを持っている不動産会社に依頼すれば、未公開物件を紹介してもらえる可能性が高いです。自分で探すよりも効率的で、選択肢の幅を広げることができます。
不動産会社に紹介してもらった土地を購入する場合は、仲介手数料がかかります。仲介手数料の上限額は「物件価格×3%+ 6万円+消費税」です。
探し方③ハウスメーカーと探す
ハウスメーカーに土地を探してもらう方法は、設計と費用計画を同時に進められる点が大きなメリットです。気に入った土地が見つかったら、ハウスメーカーに間取り図面を書いてもらったり概算費用を出してもらったりできます。
土地を買ってからハウスメーカーを探すと時間がかかります。短期間で家を建てたい方は、土地探しの段階からハウスメーカーに相談するのがおすすめです。
まとめ
良い土地を見つけるためには、土地の種類や選び方を理解しておくことが重要です。土地購入から家を建てるまでの時間を短縮したい方は、ハウスメーカーに土地探しを依頼してみませんか。住宅展示場に行けば、ハウスメーカーに希望条件を伝えて土地探しを依頼できます。
土地探しを始めようとしている方は、ぜひ長町住宅展示場「緑と風のガーデン」の「ランディカウンター」をご活用ください。ランディカウンターは非公開も含めた土地情報を検索できる「ランディアプリ」を駆使して、土地探しを全面サポートする窓口です。もちろん、ハウスメーカーに土地探しを依頼することもできます。
長町住宅展示場「緑と風のガーデン」では、これからの家族に似合う12棟のモデルハウスを見学できます。展示場内のインフォメーションセンター「いえのす」には、土地探しが できる「ランディカウンター」、家の本が閲覧できるライブラリー、キッズスペースなどがあり、自由にご利用いただけます。
家づくりをお考えの方は、長町住宅展示場「緑と風のガーデン」にお気軽にお越しください。
※この記事は2023年4月現在の情報を基に作成しています。今後変更されることもありますので、ご留意ください。